にんにくの種類にはどんなものがあるでしょうか。スーパーで販売する種類も増えています。
1.世界の「にんにく」生産量
「にんにく」を沢山生産している国はどこの国だろうか。また、生産量が多い理由は何でしょう。
「にんにく」の生産量の一番多い国は中国です。2位はインドで、3位はグラフには出ていませんが韓国です。中華料理や韓国料理には「にんにく」がふんだんに使われていることで想定できます。インド料理には香辛料としてが沢山使われています。
中国とインドは、人口が圧倒的に多く、絶対量も膨大です。
2.日本の「にんにく」生産量と自給率
「にんにく」の好きな方は、日本は「にんにく」が大量に生産されていると思うでしょうね。ところが、日本の「にんにく」の生産量は、台湾や北朝鮮より少なく、世界第33位で、世界の生産量のわずか約0.1%しか生産していないのです。
日本の人口は世界の約2%を占めていますので、人口の多い割には「にんにく」の生産量が非常に少ないと言えます。和食には「にんにく」を使わないという食文化が原因かもしれませんね。それでも長寿大国です。「にんにく」を多く摂取することでさらに伸ばせます。
3.日本ではどこの産の「にんにく」を食べているのか
日本は「にんにく」の約6割を輸入に頼っています。そのほとんどは中国からの輸入です。中国産の「にんにく」が日本産に比べて圧倒的に安いからでしょう。
日本産の「にんにく」の内では、どこの県の「にんにく」を食べているのでしょう。
青森県産の「にんにく」が、国産の「にんにく」の総生産量の約4分の3を占めています。青森で主に生産している「にんにく」の種類は「福地ホワイト六片」です。品質が良く、大きくて料理がしやすいです。青森県は「福地ホワイト六片」を生産するのに適した気候です。
4.「にんにく」の種類や分け方色々
「にんにく」の種類を明確に分類するのは困難です。ただ総花的に羅列するだけではなく、基準を決めて整理・分類してみましょう。
① 気候区分により分けると、「寒地系にんにく」と「暖地系にんにく」があります。
② 「にんにく」の部位(部分)で分けると、「鱗茎(りんけい:球根部分)」「茎にんにく」「葉にんにく」があります。
③ 色によって分けると、「ホワイト種」「赤にんにく」「紫にんにく」があります。
④ 伝来した地域によって分けると、「壱州(長崎県壱岐市)」「平戸(長崎県)」「大島(萩市沖合の離島)赤にんにく」「島にんにく(沖縄)」があります。にんにくは、朝鮮半島、中国大陸を経て日本に伝来したと考えられます。
⑤ 産地名によって分けると、「青森にんにく」「遠州(静岡県)にんにく」「土佐にんにく」「山口の赤にんにく」「宮崎にんにく」「博多にんにく」などがあります。
⑥輸入元の国によって分けると、「中国産の中国ホワイト」や「スペイン産にんにく」などがあります。
5.日本産「寒地系にんにく」
農作物は気候によって異なるため、気候区分による分類が適切と思われます。①日本産・寒地系「にんにく」、②日本産・暖地系にんにく」、③中国産ホワイト種、④その他、の4分野に大きく分けてみましょう。
日本産「寒地系ニンニク」である「福地ホワイト六片」は、6片の粒が大きく、甘味があることから、全国的にも有名になりました。その大きさを一般的な「にんにく」と比較してみると差は歴然です。
一粒一粒が大きく、肉質がしまって独特の甘みをもつ「福地ホワイト六片」は、まさに日本を代表する「にんにく」ブランドです。 このにんにくは、青森県を代表するにんにくとなりました。
スーパーでは「福地ホワイト六片」と「中国産にんにく」が陳列されていますが、販売価格が数倍違っていてビックリされたこともあると思います。
高くても品質重視の「福地ホワイト六片」の価値を認めている方も沢山いらっしゃいます。「にんにく」の粒が大きいほど、薄皮が剥ぎやすく、調理がし易いというメリットもあります。
6.日本産「暖地系にんにく」
「にんにく」の原産地は中央アジアと推定され、紀元前3200年頃には古代エジプトなどで栽培・利用されていました。中国には紀元前140年頃伝わり、日本には中国を経て8世紀頃には伝わってきました。
中国から九州に伝わり、四国や紀伊半島に広まっていったと考えられています。香川県、宮崎県、大分県、和歌山県、高知県、福岡県などで生産されています。
いずれのにんにくも、「福地ホワイト六片種」と比べて一回り小さく、りん片数は少し多い。「中国産ホワイト」と比べると、赤色や紫色がかかり、りん片の大きさが少し大きく硬めで、形は丸みをおびていて皮は剥きやすい。
7.中国産「中国ホワイト」
日本での暖地系「にんにく」と比べて、少し小さめで、鱗茎の上部の茎がふにゃとして柔らかく、りん片は小さく、りん片数は多い。皮を剥きにくく、鱗片が小さいので調理がし難いこともあります。
「中国産ホワイト」は、上海嘉定(かてい)種が有名です。種球としてホームセンターで安く販売しているので、それを使って栽培している方が多い。
種は中国産ですが、栽培した「にんにく」は国産になります。特に、広島県のような暖地で栽培するには向いていて、日本の暖地では栽培すると種より大きめの「にんにく」になります。
8.部位(部分)による分類
① 「葉にんにく」
「にんにく」は普通、球根部分の鱗茎(りんけい)を食べます。「茎」や「葉」も食べることもできます。
「にんにく」の部位による分類として、「にんにく(鱗茎)」「茎にんにく」「葉にんにく」があります。
左図は、「葉にんにく」です。にんにくの成長途中に収穫し若い葉の部分を食べる冬の野菜です。
② 「茎にんにく」
「にんにく」が花を付けるために「花茎(かけい)」を伸ばします。とう立ちするといいます。そのとう立ちした花茎の「茎の部分」が「茎にんにく」です。「にんにく」本体の収穫直前に収穫できます。
「茎にんにく」は、中国ホワイトや暖地系のにんにくでは4月下旬から収穫できます。
スーパーの店頭やレシピの中で、「にんにくの芽」とか「芽にんにく」と呼ばれていますが、それは花茎の「芽」ではなく花茎の「茎」なのです。
③ 「芽子(めご)にんにく」
左図は、「芽子(めご)にんにく」とか「姫にんにく」とも呼ばれています。水耕栽培され、鱗片(りんぺん)単位で収穫します。発芽直後に収穫するので、栄養価も高く、匂いが残りにくい。「にんにく」の根っこの部分や、芽の部分も含めて全部食べられます。腐りやすく長期保存が出来ない。今では、福島県の特産品となっています。
9.「ジャンボにんにく」
「ジャンボにんにく」は、外見上極めてにんにくに類似していますが、分類上、リーキ(外見は太いネギのような植物、西洋ネギとも呼ばれている)の仲間とされています。 臭いの素となる成分のアリイン含量がにんにくよりも少ない。
匂いは普通の「にんにく」より少ない。刺激は少なくマイルドで、スープの具・サラダなどに利用される。
大きいので厚切りにして焼き、「にんにくステーキ」として楽しめます。黒にんにくにすると、とってもフルーティです。
10.「無臭にんにく」
「無臭にんにく」は「ジャンボにんにく」の一種です。「ジャンボにんにく」も普通のにんにくよりも匂わないのですが、「無臭にんにく」は、普通の「にんにく」の臭いの14分の1程度と非常に少なく、「ジャンボにんにく」よりも匂いません。
無臭にんにくは普通の「にんにく」の7~8倍くらいの大きさになりますが、「ジャンボにんにく」よりは少し小ぶりです。
匂いが非常に少ないので加工し易く、パウダーにしたり、ポテトチップスにしたり出来ます。
11.「一片種にんにく」
中が分球せず一個の塊になる品種です。流通しているもののほとんどは中国産の高山種にんにくで、香りは一般的なものよりやや穏やかですが、旨みは多く美味しいです。中が分球していないため皮がとても剥きやすく調理の手間が少なくてすみます。
市場に出回っていないので入手が困難です。「ジャンボにんにく」を栽培する際に出来ることがあります。
12.「行者にんにく」
「行者(ギョウジャ)にんにく」は成長が非常に遅く、種を蒔いてから2年目の春にようやく芽を地表に出します。そででもひょろひょろの茎に葉は1枚だけで、3年目から4年目になって葉が2枚以上となり、5年目あたりでようやく茎が伸びて花が咲き種がつき始めます。それくらいになってようやく株の太さが鉛筆の太さくらいとなって収穫できるようになります。
にんにくよりもアリシンを多く含み、β-タカロテンも多く含まれています。抗発ガン作用や免疫賦活作用(生体の免疫機能を活性化させ,低下している防御力を増強させる)、ビタミンKの量は生鮮食品でもトップクラスです。暖地での栽培は難しい。
13.生にんにく
にんにくの種類とは言えませんが、とりたてのにんにくとして「生にんにく」があります。
「生にんにく」とは、収穫してから約10日以内のもので、乾燥させていない新鮮なにんにくのことです。
水分を蓄えているので、みずみずしく、柔らかいので加熱するとほくほくしたジャガイモのようになります。味はまろやかで、にんにくの旨みがほわっとひろがります。臭いは乾燥させたにんにくに比べて比較的少なめです。