ボカシ肥のつくり方と施し方

ボカシ肥のつくり方、肥料を簡単に自分で作れるなんて・・・施し方も知りたいですね

ボカシ肥のつくり方

粉末黒糖
米ぬかベースの有機ミックス
手で握り放すと崩れる程度
発酵促進剤をつくる

①1L真水(雨水)に黒糖100gを加え沸かし溶かします。45℃まで自然に冷まします(約45分)
ヨーグルト大さじ1杯+納豆大さじ1杯追加して混ぜます。
③1.5Lベットボトルに入れて混ぜます。
④菌が増えるまで1日待ちます。


有機資材ミックス見出し

①「米糠15kg」と「骨粉入り油粕5kg」と「牡蠣殻5kg」を大きなタライに入れて手で混ぜます。
②発酵促進剤を全体に散布して、団粒が消えるまで手で混ぜます。
③真水(雨水)2.5Lを散水して、団粒が消えるまで手で混ぜます。
④湿り気チェックします。手で握り放すと崩れる程度まで混ぜ続けます(所要時間は45分)

良く混ぜます
袋に入れて密封

①丈夫な堆肥袋に入れ、携帯掃除機で空気をしっかり抜き、テープで封鎖し黒ビニール袋で包み、口を紐でしっかり縛ります。
夏なら2~3週間保管(春秋20日冬3週間)し、発酵させます。

施肥の時期までの保存
乾燥(発酵停止させます)

①ブルーシートに取り出します。
②晴れた日に、日蔭で、塊を手で砕きながら広げて、乾燥させ湿り気を取ります。
③②を繰り返し、2~3日かけて乾燥します。
乾燥させると、発酵を停止させることができます。ただし、紫外線に長時間さらすと、微生物が死滅しますので注意します。

シートに広げて乾燥させる
保管

施肥するまで保管しておきます。
①丈夫な袋(米袋や堆肥袋など)に移し保管します。
半年以内には使用します。
湿気が多いと腐ってしまいますので、保管場所に気をつけます。

ボカシ肥のメリット

ボカシ肥
ボカシ肥とは

 ボカシ肥とは、有機肥料を発酵させて肥効をボカシた(穏やかにした)ものをいう。
 複数の有機質資材を発酵させることで、窒素・リン酸・カリの三要素をバランス良く含ませる。
 原料となる有機肥料は、油カス、米糠、鶏糞、魚カス、骨粉など多様である。 

ボカシ肥の魅力

①病気がでにくくなる
②味や色など品質が向上する
③自分で工夫できて楽しみができる

ボカシ肥の特徴

①有機質肥料を発酵させる
②山土や粘土などを加える
③根が張るところに溝施用(局所施用)

 生の有機質肥料であれば土に施してから微生物による分解が始まるため、種まきや植付けの2週間〜1ヶ月半ほどおかなくてはいけません。
 しかし、発酵済みであるボカシ肥であれば、施用してからすぐに種まきや植付けが可能です。

 堆肥に比べて即効性があり、液肥よりも持続性があります。元肥にも追肥にも使えるので、化学肥料を使わない有機農業に欠かせない万能肥料です。

ボカシ肥の施しかた

層状施肥の写真
畝全体を掘り、ボカシ肥ともみ殻燻炭を散布
施肥の量

 施肥の量は、化成肥料の約3~4倍の量(重量)と言われています。
 化成肥料の量をあらかじめ調べておく必要があります。

施肥の位置

②『施肥の位置』
・株穴底 ⇨ 白菜・キャベツ・芋など
 野菜の苗を定植するとき、株の位置に穴を掘り、ボカシ肥を投入して定植します。

・スジ溝底 ⇨ ホウレン草・春菊
 種を筋まきするときに、その筋を掘って、ボカシ肥を投入して、播種します。

・外周に堆肥+その上に散布 ⇨ 果樹
 果樹の株の周囲に円形に浅い穴を掘って、ボカシを投入し、その上を土壌改良材で埋め尽くします。

・畝全体と株穴底 ⇨ スイカ
 畝全体に施肥して耕運し、さらに定植前に株の位置に穴を掘り、ボカシを投入して、定植します。

畝全体 ⇨ にんにく・玉ねぎ
 畝全体に施肥して耕運しておき、播種します

 施肥法は、畝の下方に層状に施用する「層状施肥」と土と混和する全量施肥(混和施肥)とがある。「層状施肥」の方が肥効が良いとされている。

 層状施肥のやり方は、
 ①まず、種を植え付ける畝の範囲全体を15cm程度掘っておきます。
 ②掘ったところ全面に、ボカシ肥ともみ殻燻炭を撒きます。
 ③最後に、彫り上げていた土を埋め戻します。

追肥も有機肥料(米ぬか液肥)

左:油粕液肥、右:米ぬか液肥
米ぬか液肥

 米ぬか液肥は米ぬか1:水10の割合で混ぜたものを1〜3ヶ月かけて発酵させたものです。これを10〜20倍に希釈して使用します。
 米ぬかはおおよそ窒素2%リン酸4%ですので実のなる野菜、にんにくなどに使えます。
 油かす液肥は窒素4%ですので葉菜類など、窒素のほしい野菜にあげます。油かす液肥も作り方は同じです。ただし、臭いには注意を。