黒にんにくの美味の工夫

黒にんにくの差別化のためには、見た目をもっとよくしたり、味を良くしようとしますね。

1.美味しい黒にんにくの条件

①甘酸っぱさ
 酸っぱさの中に甘さがあるものが美味しく感じます。

②しっとり感
 程々に湿り気があり乾燥していないこと。乾燥すると固くなり舌触りも悪くなります。

③小さすぎず大きすぎない
 小さすぎると食べにくいです。一度に数個食べないといけなくなります。大きすぎると

④やわらかい
 ドライフルーツのプルーンのように、やわらかさが必要です。ホクホクした食感が大切です。

2.にんにくの種類とにんにくの形態

美味しいそうな黒にんにく

①にんにくの種類
 にんにくの種類が違っても、黒にんにくにしたときの美味さは同じです。ただ大きさが異なります。

 中国ホワイトや日本の暖地系にんにくは、鱗片が大きすぎず小さいので食べやすい。
 福地ホワイト種では、大きすぎるものは1回では食べきれないので、切って分けます。
 味の点では、ジャンボにんにくの黒にんにくが一番おいしいです。無臭にんにくは、焦げた玉ねぎのようで不味いです。

②黒にんにくにするにんにくの形態
 にんにく丸ごと(薄皮が付いた鱗茎のまま)、鱗茎をバラバラにした薄皮が付いた鱗片、薄皮をはいだ「むきニンニク」、それを冷凍した「冷凍ニンニク」、いずれの形態でも発酵させて黒にんにくにできます。
 ただ、薄皮が付いた鱗茎を黒にんにくにしたものが、しっとり感があり、やわらかくて美味しいです。

3.黒にんにくをつくる時期

乾燥しすぎると味が落ちます

「にんにくに含まれる水分量」はにんにくの収穫時期(5月~7月中旬)にとれた新物のにんにくは水分が多過ぎて、黒にんにくには適していません。
 生にんにくを黒にんにくにすると、黒い液体が発生します。その液体を飲めないことはありませんが。
 黒にんにくは水分が少し多めぐらいが美味しいので、6月に収穫し、1カ月程度乾燥させ、7月中旬以降、8月迄のにんにくを黒にんにくにすると、しっとり感のある黒にんにくになります。

4.釜への詰め込み方

にんにくの詰め方も影響します

 釜に、にんにくをぎっしりと隙間なく詰め込むと、通気性が悪くなり蒸れやすくなります。そのため、ベタベタした仕上がりになってしまいます。
 にんにくを並べる際には、適度に隙間が空くようにして通気性を良くします。
 発酵を開始して、途中でにんにくの上下を返すのもよいです。熱の伝わり方を均一にして熟成のムラを防ぎます。

5.保温期間の長さと温度

保温期間の長さも影響します

①保温の温度
 電子ジャーや電子炊飯ジャーの保温の温度は、にんにくの発酵に適した温度なので、温度を変える必要はありません。

②保温期間
 電子ジャーや電子炊飯ジャーでの保温期間については、2週間程度で良いと思われます。

③常温期間
 ジャーから取り出して、常温保存に移行し、保温開始から30日後までが美味しいと言われています。

6.その他の色々な工夫の紹介

隠し味の発見を楽しみましょう

 ネットで調べると、黒にんにくを作る際に工夫がされています。試していないので何とも言えませんが紹介しておきます。

①釜ににんにくを詰めるときに、宇治茶を敷き詰める

②釜ににんにくを詰めるときに、紫蘇やヨモギを敷き詰める

③仕込む前のニンニクをお酢に3日間程漬けておく。そうすることで、適度な水分を蓄えてしっとり美味しい黒ニンニクができるそうです。